基礎知識

競馬の枠順の決め方とは?発表のタイミングと有利不利についても解説!

「競馬で勝ちやすい枠ってあるの?」「枠順に有利不利はある?」競馬をしていると疑問に感じることはあるのではないでしょうか?

そこで、今回はレース結果に大きな影響を与える枠順の決め方、枠順による有利不利など枠順について徹底解説します。

この記事を読めば競馬の枠順の重要性を理解し、適切な予想や戦略を立てる上での参考になるでしょう。

統計データに基づいて、枠順の影響度合いや有利な組み合わせを紹介するので、ぜひ最後まで読み進めて、競馬の枠順についての知識を深めていってください。

 

枠順とは

競馬の枠順とは、一般的にはコース上のどの位置からスタートするかを示す順番で、インコース(内側)から1枠、2枠と数字が小さい順に配置されています。

枠順はランダムな抽選によって決まり、それぞれの枠には騎手が被るヘルメットの色で識別されており、各枠の色も厳密に規定されています。

枠順の中で、一般的に内枠と呼ばれるのは1枠から3枠までの枠を指します。

枠順の確定時間

JRA(日本中央競馬会)では、出馬表は通常2日間にわたって発表されます。

具体的には、木曜日の午後16時ごろに土曜日のレースに出走する馬が確定し、金曜日にはその土曜日のレースに関する枠順や馬番号が発表されます。

また、日曜日のレースに出走する馬については、土曜日に枠順や馬番号が決まり、その情報は土曜日に発表されます。

競馬の枠順の決め方

中央競馬では、有馬記念を除くほとんどのレースで、枠順の決定方法は「抽選」です。

この抽選はコンピューターによってランダムに行われていると言われていますが、詳細なプロセスは非公開です。

ただし、例外として、毎年の有馬記念では公開抽選が行われており、その模様は地上波で生中継されています。

 

競馬は枠順による有利不利がある?

芝かダートか、距離や競馬場によっても変わってきますが、枠順による多少の有利不利は存在します。

枠順による傾向としては以下の通りです。

枠順による有利不利
  • 芝のレースは、1枠1番の好走確率が高い
  • 芝のレースは内枠有利になりやすい。1~8番枠が中心
  • ダートのレースは外枠有利になりやすい。大外枠は要注意

それぞれの傾向について解説します。

芝のレースは、1枠1番の好走確率が高い

特にスピードレースが予想される芝の重賞レースでは、1枠1番からのスタートが最短距離を走るチャンスとなり、距離においても有利な位置にあると言えます。

実際、1枠1番は他の枠に比べて勝率、連対率、複勝率がトップクラスになることが多いです。

したがって、芝の重賞レースにおいて1枠1番は非常に注目すべき枠と言えるでしょう。

芝のレースは内枠有利になりやすい。1~8番枠が中心

競馬において、芝のコースでは内枠が有利とされています。

内枠からスタートする馬は、最初のカーブに向けて内側への移動距離が短く、ハナを切りやすく、スタミナを温存しやすいと言われています。

一方、外枠からスタートする馬は不利とされ、特に二桁枠番の大外に配置される馬は勝率が低い傾向にあるのです。

しかし、内枠を取れた馬が必ずしも勝つわけではありません。

特に3000メートル以上のロングコースでは、枠順が全体のレース結果に与える影響は相対的に小さくなります。

このような場合、内枠を取ることが有利とは言えません。

逃げ馬でない限り、余計なハナ争いに巻き込まれない外枠のほうが有利な場合もあります。

さらに、直線だけのコースでは内枠と外枠の違いはほとんどありません。

例えば、新潟競馬場の1000メートルコースは直線だけなので、枠に関わらず走る距離が同じです。

要するに、芝コースで内枠が有利とされる理由は、最初のカーブへの距離が短くなることです。

しかし、この原則がすべてのレースに当てはまるわけではなく、レースごとに状況が異なります。

内枠を取ることが有利な場合もあれば、外枠からのスタートが有利な場合もあることを覚えておくことが大切です。

ダートのレースは外枠有利になりやすい。大外枠は要注意

ダートコースでは芝コースとは異なり、外枠が有利とされています。

データを見ても、外枠にいる馬の勝率が内枠の馬より高いことが多いです。

この逆転した傾向の要因として、砂の蹴り上げが挙げられます。

ダートコースでは先行する馬が蹴り上げた砂が後続の馬にかかりやすく、これが内枠の馬にとって不利とされています。

特に逃げる馬にはあまり影響がありませんが、他のタイプの馬で砂をかけられると走る気を失ってしまうことがあるのです。

また、ダートコースの中には第1カーブまでの直線が短いものも多いため、馬群がバラけにくく内側が詰まりやすいラインとされています。

さらに、スピードが乗らない直線が長い場合、アウト・イン・アウトのラインでスピードを乗せながら曲がる選択肢もある外枠が戦術的に有利だと考えられています。

総じて、ダートコースでは内枠にいる馬には不利な要素が多く、外枠が勝ちやすい種類のレースが多いです。

ただし、距離によっては外枠が不利な場合もあるため、状況に応じて枠選びに注意が必要です。

 

枠順の有利不利は脚質も影響する

これまでコース系統別に各枠の有利性について見てきましたが、枠順の優劣は馬の脚質にも大きく影響します。

馬の脚質には逃げ、先行、差し、追い込みなど異なるタイプがあり、それぞれに適した枠順が存在します。

脚質による枠順の傾向は以下の通りです。

脚質による傾向
  • 逃げ馬は内枠の方が勝率が良い
  • 先行馬は中枠の方が有利になりやすい
  • 差し馬は内枠スタートの方が有利
  • 追い込み馬は内外は関係ない

それぞれの傾向について解説します。

逃げ馬は内枠の方が勝率が良い

逃げタイプの馬は、内枠からのスタートが非常に有利とされています。

逃げ馬の主要な戦術は、スタートでハナを切り、レースを有利に進めることです。

内枠からスタートすると、最初のカーブまでの距離が短く、先頭を取りやすくなります。

逃げる馬にとって、先頭を確保することは非常に重要であり、内枠からスタートできるかどうかが大きな影響を与えます。

また、内枠からスタートした逃げ馬は、勝率だけでなく回収率においても優れた成績を収めることが多いです。

1枠に入る逃げ馬は、単勝ベットの平均回収率が約200%前後に達することもあります。

一方、8枠など外側の枠に入ると回収率が50%以下にまで低下することも珍しくありません。

逃げ馬を選ぶ際には、枠順のチェックが非常に重要です。

このように、逃げ馬にとって内枠か外枠かは勝利への大きな影響を持つ要因となります。

競馬予想を行う際には、逃げ馬の枠順を慎重に考慮することが、的確な予想の一助となります。

先行馬は中枠の方が有利になりやすい

先行タイプの馬にとって、内枠からスタートすることは決して不利ではありませんが、中枠にいることが好成績を収める傾向にあると言えます。

実際、データからも3枠や4枠に入った先行馬が勝率や回収率で優れた成績を収めることがあることが示されています。

このため、先行力を持つ馬が3枠や4枠からスタートして波乱を演じることも珍しくなく、先行タイプの馬にとって、中枠からのスタートは有利とされています。

また、先行馬は逃げ馬とは異なり、必ずしもハナを切りたいというわけではありませんが、レースプランを崩さずに先頭集団に入ることが重要です。

そのため、中枠からのスタートは、先行馬にとって理想的なポジションを確保しやすいのです。

逆に、外枠や大外に配置された先行馬は、逃げ馬と同様に勝利が難しくなります。

外側からのスタートでは、競馬予想においても先行馬としての選択肢が限られることが多いでしょう。

要するに、先行タイプの馬にとっては中枠が有利なポジションと言えますが、内枠からスタートすることで大きな不利が生じるわけではありません。

競馬予想の際には、馬の特性と枠順を総合的に考慮し、最適な判断を行うことが大切です。

差し馬は内枠スタートの方が有利

実は、差し馬にとっても内枠からのスタートは有利な場合があることは意外かもしれません。

統計データからも、内枠スタートが差し馬にとって有利なことが示されており、逃げ馬ほどではないにせよ、内枠からのスタートが良い成績を収めています。

この現象の理由として、差し馬の勝利パターンに影響を与える展開が関与していると考えられます。

差し馬の多くは、序盤からハイペースで進むレースで、中団あたりで競走を進め、先頭の馬が疲れるのを待って一気にスパートをかける戦術を採ります。

序盤でハイペースが設定されると、外枠の逃げ馬が前で競走をリードすることが多く、差し馬は比較的容易に中団のポジションを確保できます。

差し馬が序盤でスタミナを使い切りたくないため、内枠からのスタートは馬券的にも有利な位置に入れることができるのです。

なので、差し馬を対象とした馬券を考える場合、内枠からスタートする馬を中心に選ぶことが得策かもしれません。

内枠からのスタートが、差し馬の戦術に合致し、有利なポジションを確保する手助けとなることは間違いありません。

追い込み馬は内外は関係ない

最後に、追い込み馬についてですが、このタイプの馬に関しては、内枠や外枠が勝率や連対率、回収率に明確な影響を与えることはほとんどありません。

言い換えれば、追い込み馬の勝敗には枠順自体が直接的に影響しないと言えます。

では、追い込み馬にとって有利不利がどこに影響するのかというと、同枠や隣枠にいる他の競走馬との関係性が非常に重要です。

追い込み馬は争いに積極的に加わるのではなく、最後方からスパートをかけて勝利を目指す戦術を採ります。

そのため、同じ枠や隣の枠にいる馬が積極的にプレッシャーをかけてくると、追い込み馬は不利な展開に巻き込まれる可能性が高まります。

一方で、隣にいる競走馬がプレッシャーをかけてこなければ、追い込み馬は比較的スムーズに最後方から競馬を進めることができます。

スタート後すぐに競走馬たちとのポジション争いに巻き込まれず、自身の競走戦術を展開できるわけです。

さらに、騎手の技術も重要です。

隣の馬からプレッシャーを受けた場合でも、状況に応じて巧みに外に抜け出すなどのテクニックがあれば、追い込み馬は枠順に左右されずに競走を進められます。

要するに、追い込み馬の競走において、枠順自体が勝敗に大きな影響を与えないため、他の要素に焦点を当てて競馬予想を行う必要があります。

枠順よりも競走馬や騎手、展開などが追い込み馬の成功に大きな影響を与えるのです。

 

まとめ

今回の記事では、競馬の枠順について解説しました。

競馬において枠順は勝敗に影響する重要な要素となります。

ただし、枠順だけで絶対に勝てるわけではなく、他馬との力関係や騎手の技量も影響します。

傾向として今回紹介した内容を参考にしつつ、馬の力を分析することが重要です。

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